担当:白樺ようこ
今月は北里さんの以下の歌をとりあげました。
今月は北里さんの以下の歌をとりあげました。
原歌: 妹が母に電話をしないのを何故とは問えずに距離感つのる
最終歌: 妹の母への電話途絶えるを気にかけつつも時の過ぎ行ゆく
歌は心理的な状況を描写しています。原歌は散文調でそのまま日記に書き留めているようでもあります。講評を参考にした最終歌は少しの言い回しや文法的な改善を取り入れることで歌のリズムが出て滑らかな響きになりました。「距離感」「触感」「食感」「違和感」等「・・・感」というような言葉が口語に多く見られますが短歌ではそのような感じ方を少し離れて客観描写することでより歌の深みが増すようです。
(千代)上の句が散文になってしまっていますので、もう少し工夫が必要と思います。例えば「妹の母への電話途絶えるを・・・・・」とか。
(中井)兄弟姉妹の関係には必ずと言っていい程についてまわる、親に対する対応の温度差ですね。結句をもう少し含みを持たせる表現にすると、もっと読み手の心に響いて来るように思います。
(深沢) 親子でも話しにくいこともあるものですね。時間が経てばきっと話せる妹さんでしょう。
(白樺)人間関係を歌にするのは難しいですが、自己に基づいた身近な着眼点がよいところですが、語彙、韻律、想像力で詩的な表現になると余韻が生まれて訴える力が増すと思います。
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