2021年4月29日木曜日

令和三年四月円居短歌会合評

 

今月の短歌

担当:宇津木千代

元歌: 電子の世グーグルマップで検索の我が家をズームで望郷にひたる                                          最終歌:電子の世グーグルマップで検索の我が家をズームで望郷にひたる

今月の短歌は白樺さんの歌を選びました。結句を結論付けて詠ってしまったことは残念ですが、現代社会の一面をとても上手く切り取っています。初句を「異国にて」として、結句を「じっと見つめゐる」とかにすると、読者は作者の状況を様々に想像出来、歌にふくらみをもたせられると思う。

(千代:いい観点を詠みましたね。いいと思います)
(北里:先日旭川の実家を検索したら何年も前のものらしく、父の姿があり、犬はしっぽだけが写っていて笑えました。同時に今は見ることができない情景に悲しくもなりました。視点がおもしろく、故郷を想う気持ちが伝わる歌ですが、初句は今更言わずもがなでは。)

(深沢)今のご時世にふさわしい1首ですね。世界中どこでも見ることが出来ることは便利ですが、脳裏の中にあるあの頃のあの時として残しておきたいような気もしました。


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