担当:宇津木千代
今年もすでに2月になりました。ここアメリカ北西海岸地域でも、緯度の割には例年は温暖な冬を過ごせていますが、
今年は少し厳しい寒さが続いています。でも、アメリカの東北地域に比べれば雪もなくずっと過ごしやすいとは思います。
円居短歌会の会員の一人である萩さんの住むシカゴでは、積雪も寒さも(時には零下F30度を記録したとか)厳しく、大変な冬を過ごされている様子です。さて、今月の短歌は、例年にない深い積雪の冬を過ごされている萩さんの歌を取り上げました。
萩洋子
ヒーターの修理業者を待つ夕べ横なぐりの雪さらに強まる
(千代)シカゴは記録にないほどの寒さと雪らしいですね。不安な気持ちがよく出ていると思います。
(中井)何だかヒッチコックのサスペンス映画を観ているようで、インパクトがありとても好きです。
(北里)冬に暖房器が故障すると、本当に大変です。不安な気持ちが天候の不順な様子と重なって表現されていて、良いと思います。
(もも)シカゴでいてヒーターが止まった年の暮れを想像し、極寒の空気が伝わってきました。
(白樺)少し語順を変えて例えば「横なぐりの吹雪強まりゆく夕べ ヒータ修理の業者待ちわぶ」とすると寒い冬にまだかまだかとヒータの修理業者を待っている気持ちが強調できるようですがどうでしょうか。
最終歌;ヒーターの修理業者を待つ夕べ横なぐりの雪さらに強まる
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2014年3月26日水曜日
2014年3月5日水曜日
三月の短歌と合評
担当:宇津木千代
今月の歌は、中井さんの歌を選びました。英語ですが「Yesterday is history. Tomorrow is a mystery. Today is a gift. That's why it is called the present.」というような、確か歌の歌詞がありましたが、そんな感じを受ける中井さんの歌です。しかし、私は、添削した最終歌よりも、原歌が
良いように思えます。最終歌は、いじり過ぎの感じがします。下の句を具体的に、という評もありますが、このままのほうが、想像の余地が残されているので、歌が膨らみます。歌も具体が効く場合もあり、抽象が想像の余地を残す場合もありますので、歌次第だと思います。
良いように思えます。最終歌は、いじり過ぎの感じがします。下の句を具体的に、という評もありますが、このままのほうが、想像の余地が残されているので、歌が膨らみます。歌も具体が効く場合もあり、抽象が想像の余地を残す場合もありますので、歌次第だと思います。
中井久游
原歌:暁に白き手袋野球帽 今日とふ未知の始まりを行く (萩)秘めた闘志を感じる一首ですね。前半は現実の姿、後半は未知のものへの期待が感じられ、その転換がいいと思います。 (千代) 朝未だ暗い時、しっかりと歩いていける服装に身を固め、いざ!という感じですか? (白樺:下の句をもう少し具体化するとより想像がふくらむようです。)
(北里)新しいことに挑戦する日の朝の歌なのかと思いましたが、白い手袋と帽子・・・?散歩に出かけるのでしょうか。それでは挑戦にならないし、読み手に何をするのかが分かると良いと思います。 (中井)未明の寒い中へ、完全防備でウォーキングに出かけるところです。「未知の始まりを行く」に思いを込めたのですが、伝わりませんか? (もも)早朝から出勤するときの様子でしょうか。結句は、「・・・始まりを踏む」としてみました。
最終歌;きさらぎの今日(けふ)とふ未知の始まりに踏み込んでゆく朝のウォーク
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