紫:作歌者の応え、
青:講評を参考に推敲した最終歌
担当:北里かおる
元 歌:窓越しに見る俄か雨母想ひ口遊む歌「あめあめふれふれ」
最終歌:窓越しに見る俄か雨母想ひ口遊む歌「あめあめふれふれ」
「反復表現を入れて~畳語、畳句、リフレイン~」を題詠としました。
『あめふり』は作詞:北原白秋、作曲:中山晋平、作られたのは大正時代、ずっと歌い継がれてきた馴染みのある童謡です。まず「あめゝ」「ふれゝ」と畳みかけて始まります。合評にも書きましたが、歌っていくと畳語が次々と繰り出されてくる童謡です。短歌は結句では終わらず、頭の中では書かれていない童謡の歌詞が自然と続いていくのです、「ピッチピッチ チャップチャップ ランランラン」と。題詠の生かし方がマジックのように鮮やかだったと思います。
また、にわか雨に故郷を想い、母を想い、失ったものを重ねる、寂しさが波となって押し寄せてきます。童謡歌詞の中の「やなぎの ねかたで ないている」あの子が詠み手と重なって見えてくるようです。
合 評
(白樺)懐かしい唱歌をうまくリフレインに取り入れていますね。
(深沢)幼い頃に歌って頂いた童謡を思いだされたのですね。リフレイン豊富なタイトルで今月の題詠にはぴったりですね。
(北里)懐かしい童謡です。リフレインが楽しい歌で、「ピチピチ チャプチャプ ランラン」まで読み手の思いが進みます。表記されていなくてもリフレインが続く、上手に使われたと思います。