担当:宇津木千代
今月の短歌は深沢しのさんの歌を選びました。今月この歌を選んだ理由は、歌作の過程で、どうしてもいろいろな言葉を入れたくなりますが、削ってもいい言葉をできるだけ削っていって、すっきりとさせる過程を学んでもらいたいと思い、選びました。
自分で作歌している時には、なかなか削れませんが、指摘されればよく見えてきますし、その指摘を受け止めて、再度推敲すれば、よりよい歌ができあがります。
今月の短歌は深沢しのさんの歌を選びました。今月この歌を選んだ理由は、歌作の過程で、どうしてもいろいろな言葉を入れたくなりますが、削ってもいい言葉をできるだけ削っていって、すっきりとさせる過程を学んでもらいたいと思い、選びました。
自分で作歌している時には、なかなか削れませんが、指摘されればよく見えてきますし、その指摘を受け止めて、再度推敲すれば、よりよい歌ができあがります。
元歌: 堀浅き仏足石の面にたまり梅雨のはしりの雨水ひかる
最終歌: 彫り浅き仏足石にし溜まりたる梅雨のはしり薄き陽に光る
(北里)「仏足石」は日本では奈良の薬師寺にあるのが最古のものだそうですが、ここではどこで見た仏足石のことを詠ったのでしょうか。梅雨前の雨水とのつながりがよく分かりませんでした。何か関りがあるのでしょうか。
(千代)“堀浅き”は、“彫り浅き”ではないですか。“面”はなくてもいい言葉のような気がします。仏足石にし(“し”は強調とか、調子を整えるときに使う)「彫り浅き仏足石にし溜まりたる梅雨のはしり薄き陽に光る」(雨水はいらないのでは?)としてみましたが、如何でしょうか?。(昨年の11月に奈良を訪ねた時、昔、梅雨に訪れたのを思い出しました。雨水との特別な関わり合いはありません)