担当:白樺
今月の歌は深沢さんの一首をとりあげました。
原歌:手足伸ばし深呼吸するホテルのベッド僅かなくつろぎ会議の前は
最終歌:大字の字で深呼吸するホテルのベッド僅かなくつろぎ会議の前に
先月の歌とも関連していますが、日本語の助詞の使い方の難しさがよく分る歌の例です。
原歌と最終歌を比べてみますと「・・・会議の前は」の「は」が「・・・会議の前に」と「に」に訂正されています。
意味は大体同じですが「は」と「に」の微妙なニュアンスの違いがあります。
たった一文字が変わることで歌のニュアンスがどう変化するかを試してみる目的で助詞を入れたり省いたりしてみました。
大の字で深呼吸するホテルのベッド(で)僅かなくつろぎ会議の前(の)
大の字で深呼吸するホテルのベッド 僅か(に)くつろぐ会議の前(には)
大の字で深呼吸するホテルのベッド(に)僅かなくつろぎ会議の前(に)
ニュアンスの僅かな変化が分りますか?短歌ではたった一文字の使い方でも歌に影響を及ぼすことになります。
(千代)結句は「会議の前に」ではないかしら?
(北里)泊りがけの出張、気が張る会議なのでしょう。よく分かる歌で切り取りは良いと思います。字数が67787となっているので、少し解消するとよいのでは。例えば初句を「大の字で」とするとか。前半でくつろいでいることは伝わるのでそこを省略し語順を変えてみてはどうでしょう。
(白樺)くつろぐ様子をもう少し細かく結句で表すと詩的になるのではないでしょうか。
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