担当:宇津木千代
今月の短歌は北里かおるさんの一首を選びました。
原歌: 子供らが代わる代わるに雪はらう地蔵の顔はいつもと同じ
最終歌:子供らが代わる代わるに雪はらう地蔵の顔はいつもと同じ
北海道ならではの「スキー遠足」の一こまと推察しますが、結句が見事と感じました。そこには雪が降ろうが、雨が降ろうが、嵐がおそっても、まったく変わらない地蔵の顔がある。想像すると、地蔵ということもあり、軽いユーモアさえ感じました。しかし、深読みすれば、地蔵は「地蔵菩薩」の略であり、庶民に親しんでいる姿かたちの菩薩が、いかなる苦難にも、柔和に微笑み人々を癒していることを「いつもと同じ」という簡易な表現で象徴しているように思えました。また子供たちがそっと地蔵の顔を覆っている雪を払いのけるシーンも、無機質な都会にはない、子供たちの温かな心を感じました。
(千代)情景が浮かび上がってきます。 結句が特にいいと思います。
(白樺)ほほえましく、細かなところに視点があてられていてよいと思います。
(深沢)子供の動作とほのぼのとした情景が目に浮かびます。
(白樺)ほほえましく、細かなところに視点があてられていてよいと思います。
(深沢)子供の動作とほのぼのとした情景が目に浮かびます。