2021年9月6日月曜日

令和三年八月短歌と合評

 担当: 宇津木千代

今月の短歌は、白樺ようこさんの歌を取り上げました。

元歌: 猛暑日の日本列島に繰りひろぐ競技の熱気とマスクの人々

最終歌:蒸し暑き日本列島に繰り広ぐる競技の熱気とマスクの人々                

  今回の選歌は、話題性ということで取り上げました。コロナ禍とオリンピック。何とも奇妙な無観客とマスクの人々のオリンピックではありました。しかし、選手たちの五年間頑張って、熱い思いをぶっつけ合った姿によって、コロナ禍で鬱積していた人々の胸を久しぶりに爽やかな風が吹いたのではないでしょうか。作歌者の白樺さんだけが、コロナ禍とオリンピックをとりあげていましたので、選びました。

合評

(北里)猛烈な暑さとコロナ感染拡大の東京2020でしたね。「日」としてしまうとその日一日なので「猛暑」で良いかと。会場は「列島に繰りひろぐ」というほど各地に散らばっていたわけではないので、一考かと。オリンピックの歌だと思って読みましたが、「オリンピック」が入っても良いかと思います。

(千代) “ひろぐ”は“競技”を修飾しているわけですよね。そしたら終止形ではなく、連体形(ひろぐる)でないとおかしいです。

 (深沢)感染者が増えてしまったことは悲しいですが、オリンピックが無事に終わって良かったです

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