2019年1月5日土曜日

2018年12月短歌と合評

担当:宇津木千代

元歌:まくら解きてそば殻サラサラ日に干しぬ 帰省の子らの1組待ちて

今月の短歌は深沢しのさんの歌を選びました。「そばがらの枕」という題材がとても懐かしく感じたことと、温かい素朴な母親の愛情を感じたからです。目を瞑れば、今でも陽の当たる広縁で、新聞紙を敷き、そこへ枕を解いてそば殻をさらさら出していた母の姿が浮かび上がってきます。異国で「そばがらの枕」を解いて、陽に晒す母親としての作者のやさしさが目に浮かびます。


(千代)そば殻の枕という具体を出して、Holidayに帰ってくる子らを待つ母親の愛情が、多くを言わずとも自ずと表れていると思います。とても効果的ですね。4句目と5句目が少しもたもたするようですので、「・・・・・帰省する子らの笑顔を待ちて」としてみました。
(北里)前半785と字数が多いので調べを整えてはどうでしょう。数字は漢数字が良いですね。「子らの一組」が分かりずらいです。子供夫婦が孫を連れて帰省するという意味でしょうか。(しの:子どもと友達です。)
(白樺)そば殻の枕が懐かしいですね。子等の一組というのはご夫婦の一組と言う意味でしょうか。(いいえ、夫婦ではありません。)

最終歌: まくら解きてそば殻サラサラ日に干しぬ 帰省する子らの笑顔を待ちて