担当 中井久游
今月は「北里かおる」さんの歌を取り上げてみました。 今年は俵万智の「サラダ記念日」から30年目を迎え、改めて彼女の歌を再考察する動きが見られます。5冊の歌集を出していますが、ほぼ口語だけを使い、「句またがり」を特徴とする破調を用いて独特のリズムを持った歌を沢山残してきました。当時はこのライトバースの歌に対して賛否が相半ばしていましたが、今では短歌に革命を起こしたことを否定する人はいないでしょう。師である佐々木幸綱の「なめらかな肌だったっけ若草の妻ときめてたかもしれぬ掌(て)は」とか「サキサキとセロリ噛みいてあどけなき汝(なれ)を愛する理由はいらず」などの歌に影響を受けているのも確かなことです。
先人が踏みとどまって来た一線を超えた俵万智の歌は、その愛唱性と暗誦性にあります。破調でありながら自然に覚えてしまうのは、イメージと響きと音数のバランスを(無意識か意識的かは別として)かなり計算されて作られているからです。
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2017年7月30日日曜日
7月の歌と合評
「ティリリリー終了告げる洗濯機 吾の出番のそり立ち上がる」
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